2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧
御師華やかかしり頃、各々担当地区に派遣された下級御師や手代たち。 人々に神宮の信仰を説きつつ、お伊勢参りを勧行します。 現在でも営業マンさんは手ぶらではお客様の元には行きませんよね。 駅前で広告をもらってもらうにもティッシュをつけちゃう日本で…
明治4年御師制度は廃止されます。 当時の欧米思想から来る廃仏毀釈や神仏分離の流れから仕方がないものだったのかもしれません。(どちらも欧米が日本人から愛国精神と文化を排除しようとした悪法だと思っていますが) 今日は御師「龍太夫」と「宇仁舘太郎…
前回まで、御師の歴史に総体的に迫ってみました。 明治4年に御師制度は廃止され、現在は御師の名残はなくなりつつあります。 伊勢に唯一現存する御師邸、丸岡宗大夫邸。住宅街の中にその貴重な佇まいを見せてくれています。 普段は未公開の丸岡邸ですが、幸…
今日は再び「御師はツアコンではない」という話になります。御師は神官であり、神宮の営業マンであり、大会社の社長であったという話をして来ましたが、 ただの社長ではありません。銀行マンであり証券マンでもあったのです。 前回、御師の格付け表を上げま…
前回は御師の誕生についてお話しましたが、では、御師がどのように確立し繁栄していったのか?について今回はお話してみようと思います。 「伊勢神宮だけにある特別なことってなぁに?」と問えば、 「式年遷宮」とお答えの方も多いと思います。20年に一度…
伊勢神宮の御師の誕生は平安時代だと言われます。 平安時代といえば貴族(公家)文化ですよね。雅で太平というイメージですが、現在のように政治家(公達)たちの利権争いが激しい時代でもありました。 平安時代の神社と貴族(公達)との結びつきといえば、…
よく「御師は日本初のツアーコンダクターです」と言われます。 確かに。 御師は檀那(お客)の旅のルートを案内し、宿を確保し、 伊勢に着いてからも過不足なく旅のお世話をします。 今で言うところのツアーコンダクターそのものですよね。 ツアー(お伊勢参…
伊勢神宮とその鳥居前町について語るには欠かせないのが「御師」です。 何回かに分け、この「御師」についてザックリとお話していきたいと思います。 まず今日は「御師とは何ぞや?」というテーマでお送りしましょう。 御師…「おんし」と読みます。 この読み…
私が河崎でお借りしていたN邸は明治末から建つ古民家。お家の中にはN家に伝わるお品も色々とあり、河崎の古き良き暮らしを表現したくて、一部はお借りして使わせていただいていました。 その中の一品。 これ、何だかおわかりになりますか? 何だかとってもモ…
まだ伊勢にお店を構える前に、愛犬ジェル・ジョイとお伊勢参りに出かけたことがありました。 関東からの犬連れ車旅です。 総じて伊勢は「ここは絶対に犬NGだよ!」という場所は少ないですが「お犬様ウェルカムですよ」という場所(カフェなど)もまだまだ少…
昨日「神宮には四至神や遥拝所など数多くの石がある」というお話をしましたが、今日もちょっとだけ神宮の石のお話をしたいと思います。 外宮で最近よく目にする風景が、この石↓に皆さんが手をかざす姿です。風宮土宮多賀宮に行く方向へ向かう川を渡る手前に…
前回「伊勢飾り」は陰陽道をつかって方位除けの護符も兼ねていたのでは?と推察してみました。 では、神宮ではどのような方位除けがなされているのか?今日はお話したいと思います。 伊勢神宮内宮を歩いていても、外宮を歩いていても 「石に囲まれた何かが多…
昨日、「蘇民将来」の伊勢バージョンの説話についてお話しました。 そこでちらりと出て来ましたのが「伊勢飾り」。伊勢地方独特の注連縄と護符です。 こちらがいと志やの伊勢飾りです。 伊勢の町を歩いていてよく目にするなぁと思われる方も多いと思いますが…
世界がウィルスで大混乱の2020年春…という様相。疫病を祓う妖怪「アマビエ様」が話題になったりもしていますが、疫病退散の説話で有名なのが「蘇民将来」ではないでしょうか? 近畿や東北を中心に伝わる話ですので「聞いたことある」という方も多いかと…
今年は史上最速で関東の桜が開花宣言されましたね。今週末くらいから町が桜色に染まることとなりますが、 ここ、伊勢市にしか咲かない桜があります。 それが、伊勢市横輪町に咲く横輪桜です。 伊勢市市街地から車で30分ほど。山間にある静かな町がこの季節…
前々回「河崎には2つある」というお話をしましたが、 (参考;河崎には2つあり、はたまた8つある~向河崎と字のお話~ - 伊勢河崎ときどき古民家) 今日はその続きのお話をしたいと思います。 旧いと志や(N邸)1階からの眺めです。 勢田川の向こうに見…
河崎地区の一番北。本通りと川沿いの道が交わるそばに、そのお店はあります。 河崎の名店のひとつ なかむら珈琲さん。 お店の姿が見える前に、珈琲の香りがうっすらとしてくる街角。民家をリフォームしたオシャレなお店では、店舗そばで自家焙煎したフレッシ…
「河崎には大きく分けて2つあります。」 と言いますと何のことやら?と思われますよね。 しかも「正確には8つあるのです」と言うと混乱されるかと思います。 ですが「河崎は8つあるのです」というお話を今日はしていきます。 そもそも河崎ってどこからど…
前回松阪の「小津家」のお話を少しだけ出しましたが、今日はその小津家のお話を少しだけしてみたいと思います。 昨年の春のこと。学生時代ぶりに松阪に下り立ち、町を散策をしてみました。すっかり綺麗になって道路も石畳。とても爽やかな雰囲気になっていて…
スピリチャルブームだったり、御朱印ブームだったり、令和ブームだったり… 今日も沢山の人で賑わう伊勢神宮。 わんこだってお参りしますよ。(宇治橋前の衛士さんが預かってくれます) 伊勢の神宮への参拝が一大イベントだったのは、今も昔も変わりなく… 集…
伊勢グルメといえば…やっぱり「伊勢海老」!!伊勢に来たら伊勢海老や美味しいお魚が食べたい…!多分、皆様そう思われると思いますよね。(少なくとも私は伊勢に住んだら美味しい魚介が待ってると思ってましたが)案外伊勢では超新鮮な魚介と巡り会うことは…
「古民家」と一括りで呼びましても、 日本の古民家にはそれぞれの土地柄に合わせたそれぞれ独特の造りがありますよね。古民家好きとしましては、それを見て歩くのも旅の醍醐味です。 今回は河崎独特の古民家の造りについて 旧「いと志や」ことN邸を例に簡単…
私は、伊勢河崎のお店と東京と神奈川の境目の自宅をほぼ半々で行ったり来たりして生活していました。よく町のお仲間にも「え?こっちいる時二階にいるの?大丈夫?」と心配されましたが古民家に住むのは、多分想像以上に諸々大変で、それが楽しいです。 「不…
伊勢市駅前の観光案内所で「河崎でごはん」と相談すると真っ先に「つたや!」と言われるそうです。 つたやさんは河崎マダムも御用達の老舗のうどん屋さん。 名物は勿論、伊勢うどんです。 お家で作る伊勢うどんのように具沢山でメニューも色々なのがつたやさ…
昨日、こんな動画を見つけました。 youtu.be 「ここには、商店街があってね」「スーパーがここにあってね。」という話は、河崎で仲良くしてもらってる皆様から聞いてはいたのですが、 まさか私が河崎入りするたった5年前のこととは思いもしませんでした。 …
夏を控えたある日。いと志やの奥座敷・JOY*CAFEの新メニュー、三重の美味しい100%みかんジュースを入れるグラスを探しに和具屋さんに行った時のこと。 たぁくさんの食器の奥から、こちらを見つめる不思議な物体。 目が合いました。 な、何なんだ、こい…
「私、今度伊勢神宮行くんだ~」「わぁいいねぇー」「私も行きたい~」「伊勢って、何県になるの?」 「え?」 「え~と…」 「愛知じゃないし、和歌山でもないし…」 「み、三重?かな?」 ↑ これ、関東民の認識です。悲しい哉。恐ろしい程に関東民は紀伊半島…
伊勢河崎の町の中でも老舗のお店のひとつです。代々河崎の町を見守る「和具屋」さん。 その歴史の深さもあり、ご主人と奥様のお人柄もあり、 和具屋さんには逸話が多すぎまして…。 今回はさらっとご紹介を。 和具屋さんは、七草神社さんと敷地を隣接し、当「…
勢田川を運河として栄えたここ伊勢河崎の町は橋の町でもあります。 旧「いと志や」(N邸)のすぐ横を通る「中橋」はその中でも最も古い橋で、 そのためこの界隈は「里中」と呼ばれ町の中心地でした。 今もいと志やのはす向かいほどの場所に河崎郵便局があり…
前回は河崎にゃんこのお話を前回しましたが、こちらのお店にもたぁ~くさんの可愛い看板猫さんたちがいます♪古本屋「ぽらん」さん。 猫と古本屋さんしかも古民家という取り合わせで、既にもうパラダイスなのですが、店主のぽらんさんがまたすごい方でして…!…