伊勢河崎ときどき古民家

伊勢と河崎の町と神社と古民家と好きなものに囲まれた日々のコラムです

伊勢で見つけた何だこりゃ?①お魚的な何か

夏を控えたある日。
いと志やの奥座敷・JOY*CAFEの新メニュー、
三重の美味しい100%みかんジュースを入れるグラスを探しに和具屋さんに行った時のこと。

 

たぁくさんの食器の奥から、こちらを見つめる不思議な物体。

 

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目が合いました。

な、何なんだ、こいつは!???

 

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あー、お雛様も終わったから鯉のぼりのシーズンね、と思われた方…不正解です(笑)。

 

和具屋さん(御主人)に聞いてみると、

「あー、これは古いもんやなぁ。骨董に近い。水を入れて花を生けるやつや」

えー?斬新な花瓶!?と思いきや

おくどさん(竈)の神様に、火が出ないようにお祀りするためにな」
とのこと。

なるほど。

おなかのところが小さく四角く切り取られています。
そこに引っ掛けるのですね。

 

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イメージ↑。こんな感じ?

 

ご主人、このコをピンピンと指で弾いて鳴らすと

「あー、でもだめや。これ、どこかひびが入ってる。水は入れれないなぁ。売り物にならん」

さすが。代々陶器の商いのお家柄。見ないでも音でそこまでわかるのですね!
じっくり見てみると、尻尾のあたりにうっすらひびが。

 

あまりにも可愛いし素敵だし、お願いして譲ってもらい、カフェに飾ることにしました。

 

カフェの看板魚となったこのコ、お客様も気になられるようで「何?」とよく聞かれました。

案外歴史に詳しい伊勢っ子の皆様も「知らない」と仰っていて

使われたところを見たことがある方がいませんでした。

 

ところが、鳥羽市の「海の博物館」に行った時のこと、

鳥羽や志摩の海の神様の展示をしてあるコーナーに見慣れたコが…!

 

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ついに、使い方を目にすることが出来たのです!
お口にお花は挿していませんし、神棚に飾られてましたが…。

海の神様に向けてだから、どのみち神様向けなようですが。

いと志やを閉じた今、

このコは我が家のキッチンの柱に火除けのお札と共にいます。
造花を挿してみたら、とってもキッチュな雰囲気に!(これでいいのかな?)

伊勢では誰も知らなかったこのコですが、旦那氏(富山出身)が
「あ。ばあちゃん家か何かで見たことある」と。

まさかの身近で有力情報。
伊勢界隈だけのものではなかったようです。

詳しい方いらっしゃいましたら、コメント欄等からお教えくださいませ。

 

*余談ですが、鳥羽市の海の博物館、オススメです!(今度書きますね)