伊勢河崎ときどき古民家

伊勢と河崎の町と神社と古民家と好きなものに囲まれた日々のコラムです

【125社めぐり】内宮 末社 葭原神社

内宮 末社 葭原神社(あしはらじんじゃ) 

 

ご祭神  佐佐津比古命(ささつひこのみこと)
         宇加乃御玉御祖命(うかのみたまのみおやのみこと)
         伊加利比賣命(いかりひめのみこと)

 

所在地  三重県伊勢市中村町

 

 

内宮 別宮 月読宮の境内に建つ末社です。

 

…が、ずっと私はたどり着けずにいたのです。
その理由は…
こちらの地図(BY GOOGLE MAP)をご覧ください↓

 

 

私は住まいが河崎でしたので、剣道12号(御幸道路)を自転車で疾走して月読さんに参ることが多かったのですが、
葭原神社は23号側の駐車場のそばに建つのです。

 

境内からも地図に黄色で示した参道(便宜上直線にしてあります)から繋がっています。
…いるのですが、いつも手水舎(地図の授与所そば)から右に反れる道を

「どこに行くのかな?月読さんは広いからものすごいところに行くのでは?」
と危惧してしまい、そちらに折れてみることがなかったのです。

 

なぜか月読さんに参拝する時は体力が限界だったり、急いでいたりが多いせいもあります。

今回は友人に車を出してもらい葭原神社へ!と目標を定めてようやく参拝が叶いました。

 

始めて伊勢に詣でた学生時代にも月読さんには参拝しているので、

なんと!20年以上越しで参拝をさせていただけた感じですね。
式年遷宮よりも長かった・・・!!!)

 

 

駐車場からも月読宮からもこちらが入り口となります。
125社の末社のなかでもわかりやすいですね。
石柱の文字もくっきり鮮やかです。

 

 

「葭原神社」という名前が示すように、

「その昔、この辺りが五十鈴川の葭(葦)原であったことが、社名からうかがえる。」

神宮会館のHPにもあります。

 

ただこの「葭」ってとっさに読めないですよね?
私は読めませんでした(注;国文学科卒。こら!)

漢字ペディアによりますと…

①あし。よし。イネ科の多年草。「葭簀(よしず)」 ②あしぶえ。アシで作った笛。 [類]笳(カ)」

 

葦(あし)は悪しにつながるので、ヨシ(良し)と呼ぶようにもなった…

という話は聞いたことがありますが、

「葦」と「葭」は同じ植物を指すようです。

 

が、このような記述も見つけました。

「通常、ヨシとアシは同じ植物を指します。

 しかし、琵琶湖のヨシの大群生で知られる滋賀県では、一般的にヨシとアシを区別します。

 滋賀県では、ヨシの近くに生えていることが多い「オギ」という植物をアシと呼び、

 ヨシは「葭簀」などにも使える商品価値があるもの、アシは売り物になりにくいものとしています。

 実際に、ヨシは茎が枯れると中が空洞になり、「葭簀」などに加工しやすいですが、オギは綿のようなものが詰まっていて加工しにくいので、ヨシ(=良し)とアシ(=悪し)と区別されたのかもしれません。」

更に…

「「葭簀」は、ヨシを糸で繋ぎ、立てかけて使うものです。通常はヨシを縦向きに並べ、糸は横に繋ぎます。

 一方、すだれは横向きに並べ、糸で縦に繋ぐものです。そのため、「葭簀」のように立てかけることができず、軒下などに吊るして使います。」

「また、「葭簀」とすだれは材料も異なるので注意しましょう。

 「葭簀」は多年草のヨシから作りますが、すだれは竹を細く割って棒状にして作ります。」

葭簀(よしず)とはヨシで作ったすだれのこと!一般的なすだれとの違いをご紹介 | Domaniより)

 

これはもうトリビアですね。

話を戻しましょう。

 

葭原神社は五十鈴川に近く、体感として高低感としては河原からそこまで高さはありません。

伊勢は湿地だった場所が多く、この近くにも大雨で浸水がしやすい地形があります。

昔はこの一帯は葦原だったということはイメージがつきますね。

 

 

次にご祭神について考察してみましょう。

 

佐佐津比古命(ささつひこのみこと)は大歳神の子であると『皇太神宮儀式帳』に記されているといいます。(Wikipediaより)

 

ですが、よく似た名前の神に聞き覚えがあります。

それは内宮摂社の大土御祖神社の御祭神・水佐佐良比古命(みずささらひこのみこと)です。

 

水佐佐良比古命水佐佐良比賣命(みずささらひめのみこと)と夫婦神でその名の通り水の神とされており、

ミズササラヒメ命( 弥豆佐々良比売命)は『伊勢国風土記逸文では

伊勢国造の祖・天日別命の妻とされいて

ミズササラヒコ命(弥豆佐々良比古命)はその夫の天日別命と見られています。

またミズササラヒメ命は伊勢津彦の娘もとされ、

ヒメの子の彦國見賀岐建與束命は度会国御神社の祭神とされています。

 

大土御祖神社は御祭神に大国玉命(おおくにたまのみこと)も鎮座しています)

 

【125社めぐり】 摂社 大土御祖神社 ・ 国津御祖神社 / 末社 宇治乃奴鬼神社 ・ 葦立弖神社 - 伊勢河崎ときどき古民家

 

また大土御祖神社には境内に葦立弖神社があります。

(御祭神 玉移良比女命(たまやらひめのみこと))

これまた繋がりを感じさせますね。

 

 

宇加乃御玉御祖命(うかのみたまのみおやのみこと)は「御祖」がつくものの、ウカノミタマと同神だと『大神宮儀式解』で言及されているそうですが、はたしてそうでしょうか?

「大」や「御」は敬称のような賛美の言葉ですのでついたりつかなかったりは見受けられますが、「祖」はないものとして良いのでしょうか?

 

ウガノミタマの「御祖」はスサノオ神大市比売との間の子だとされています(古事記)。

同母の兄に大歳神がいます。

 

内宮摂社の湯田神社では大歳御祖神が祀られていて、それは神大市比売であるとされています。

神大市比売は人の集まる場所や市場の神、農耕守護の神と言います。

 

神宮会館HPにも「祭神は田畑を守護する三柱の神」とされていますから

この宇加乃御玉御祖命神大市比売ではないでしょうか?
ちなみに神大市比売の父は大山祇です。

 

【125社めぐり】 摂社 湯田神社 - 伊勢河崎ときどき古民家

 

 

伊加利比賣命(いかりひめのみこと)は、外宮末社伊我理神社(いがりじんじゃ)でも祀られている伊我利比女命(いがりひめのみこと)と同神だと思います。

「外宮御料田の井泉の神」とされており(神宮会館HP)、田畑守護の神と考えて相違ありません。

 

またすぐそばにある摂社・度会大国玉比賣神社の祭神は大国玉命(おおくにたまのみこと)と、
弥豆佐佐良比賣命(みずささらひめのみこと)なのです。

 

これほどのリンクはありましょうか?

 

伊我理神社度会大国玉比賣神社は外宮の境内にある摂社です。

そして同じく外宮境内にある末社大津神社の祭神はなんと葦原神なのです!

(詳しくは後日に譲ります)

 

これはこの月読宮の境内にもうひとつの外宮があるかのようですよね。


さて、この葭原神社も倭姫命が定めたとされています。

現在近隣に水田が多いこと、五十鈴川の近くであることからここもまた水分に関連した神社だと推測します。

 

水田が開墾され集落が出来れば人が集まります。

まさに神大市比売のご加護を必要とするでしょう。

 

また『皇太神宮儀式帳』に記載があり(804年)、

文徳天皇実録』の858年に「在伊勢国正六位上葭原神預官社」と記述があるので
少なくとも平安初期には建立がなされていたことがわかります。

 

延喜式神名帳』には「荻原神社」とあり、

「葭原神社 」と同じ神社かが議論された経緯もあるそうです。

 

摂社末社のご多聞に洩れずで、こちらも中世に社殿が荒廃し、

明治初期には社地不明となっていたそうですが、

1880年明治13年)に御塩殿神社の東西御倉の古材をもって葭原神社と小社神社の社殿が造営されたそうです。

明治時代に神宮で「葭原神社」と「荻原神社」が同じ神社であると断定したとも伝わりますので、

江戸~明治は「おぎはらじんじゃ」と「あしはらじんじゃ」がまぜこぜになっていたのかもしれません。

 

現在の境内には印象的な楠が立ち、そのまわりをぐるりと一周できる不思議な場所があります。

この楠が所在地選定の際の決め手だったのかも…?と想像します。

 

近隣の方からは「伊賀井の森」(いがいのもり)とも呼ばれているそうです。

 

www.google.com

 

(2022年9月9日参拝)

 

 

 

待ったなし!?壊される予定の蔵の内部を拝見!

以前このブログでお話しました、
伊勢でお世話になっています方が
お店の蔵を壊す…という話を聞きまして…

ようやく現地にお話を聞きに行くことが出来ました。

 

 

こちらがその蔵。
本当に本当に勿体ない…!!!

 

ですが、前回も書きましたように

人あっての建物ですから、ご主人がそう判断したならば仕方ないです。

 

「動画とか写真とか資料として残したい」

と申し上げたところ

「そんなの何も残らない方がいい」との、祇園精舎の鐘の音が聞こえて来そうなまでの無常観…。

 

それでも、仲良くしていただいているよしみで中を見せてくださいました。

 

 

隣の建物(店舗)とつながる部分から入らせてもらうと、
床下の造りもよく見ることが出来ました。

↓湿地にちかいので、床下は土の上に砂利を敷くことが河崎には多いそうです。

 

↓目を今度は上に。
一階の天井です。

これだけ太い根太(で良いのかな?)を使うのは珍しいと、大工さんも仰るそうで
地震のとき、ここにいたら安心だよ!」と言われたそうです。

確かに!天井の木材も柱もかなり太くて立派です。
木材の種類はわからないそうですが。

 

 

↓梁は一本でかなりの長さです!
「明治十一年寅十月」の文字がはっきりと。

 

 

↓更に特筆すべきは、この箱階段!
L字型…珍しいですよね?
状態も良く、引き出しもひっかかりなくスムーズに開閉します。

こちらは保存予定とのこと。
良かったです。

 

大工さんも「ここは問題なく外せる」と言っていたそうです。

 

 

↓こちらは、正面入口の内側です。

上手く撮れてないのですが…
扉を囲うまさに口の部分…
なんと春慶(漆)で塗られています!
しかも未だにつるつるです。

…これは大店っぷりが偲ばれる意匠ですね。

叶うことならば、この部分、何とか移設してほしいところです。

 


古民家の解体…盛者必衰の無常を感じる出来事ですが、

梁や柱は今、貴重な木材として需要があります。

 

皆様もお近くで古民家の解体があるときには、是非家主様にお伝えいただきたいです。

 

そして再三申し上げておりますが、襖もです。
下張りに貴重な情報源である反故紙が隠されていることがあるんです。

例え解体されても古民家には貴重且つ再利用できる素材が詰まっています。

実は土壁でさえも再生可能なんですよ。

そして出来ることならば、このデジタル時代まで生き延びてくれた古民家の記録を残せると良いですよね。
歴史的にも建築技法的にも大事な資料となりますから…。





 

消えゆく古民家…

この二年間…コロナ禍で伊勢になかなか行けない中、
CLUBHOUSEなどSNSで伊勢や河崎に縁の皆様と
情報共有をして来ました。

去年は、「河崎エリアのどこどこの古民家が友人の家だけど、建て替えるんだって」
というような情報も2~3件ほど耳に届きました。

本通り沿いではないので、直接存じ上げないお家ですが
「あの辺りね」とわかる場所でした。

 

河崎以外でも大きな老舗呉服屋さんが閉店なさって更地になったり、
伊勢っ子が学生時代から通ったというタイヤキ屋さんが閉店されたり…

時代の変わり目…潮目を感じますね。

 

そんな中、私も懇意にさせていただいているお店が蔵を壊すかも?
というお話が耳に入りました。

 

これはいてもたってもいられない!
何か出来ないのかな?

昨年末から「古民家活用アドバイザー」を名乗っている私…
その名が廃るぞ!と思い、
河崎仲間と勝手に色々とシミュレーションをしているのですが…

結局は家主さんが「残したい」という思いがどれだけあるのかな?と。

もし「もう自分の代で終わりにしたい」と思っておいでなのなら
その思いを踏みにじるようなことも出来ませんよね。

そして町=仲間の気持ちも大事だと改めて思います。

「やめるなら仕方ないよね」と達観してしまうのか

「もし残したい気持ちがあるなら協力するよ」と寄り添う気持ちがあるのか。

どんどん古民家が減ることは、河崎の魅力が減ってしまうことにもなりえます。
ですが、お家はあくまでも人があってのものです。
入れ物なんです。
そこに入っているべき「思い」がないなら残すことは困難ですし、
そこにお住まいの方に無理を強いるだけのことにもなりかねません。

改めて「古民家を残す」ということに対して
外野が思いをただ押し付けではなく
家主さんおお気持ちに寄り添うことの大切さを痛感しています。

【CLUBHOUSE座談会】検証!古民家に霊はいるのか!??

毎週定例のCLUBHOUSEの古民家ルームで
「古民家ってお化けがでますか?」
という質問が出ました!

ざわつくレギュラーメンバー陣。

そういえば、古民家に住んでいる友人知人は多いですが、
「幽霊出たよ!」という話は聞いたことがありません。

自分自身も、いと志やでも、その他古民家宿や古民家カフェでも心霊体験は全くありません。

その場でも回答は一同「NO」。
これはたまたまこの場に集ったメンバーがたまたま怪奇現象に出会ってないだけなのか?

これは検証しなければ!

というわけで、夜中に座談会を開催。

むしろ「体験者求む!」という触れ込みで行いました。

 

その結果…

やはり「NO」でした。

 

一同で諸々意見交換したところ…
「現存する古民家はよく手入れもされているし、
 地方によっては新年の獅子舞行事等で家で神事を行っているので
 悪いものは居つかないのであろう」
という結論に至りました。

ですが、古民家でもちょっとしたミステリー現象に出会った方は数名いらっしゃいました!

 

①夜中に目覚めたら誰かの気配…でもどうせ親族の霊だろうと起きずに寝た

 こちらは代々今のお宅を守り続けるMさんの体験談。
 強者です、また寝てしまうとは!
 ですが、全く怖くなかったということが伺えますね。
 お祖母ちゃんやお祖父ちゃんが様子を見に来てくれていたのかもしれませんね。

 

②知人の店の離れの蔵に大量の人形!こちらを見つめる無数の目!!

 こちらは霊感の強い方の体験談で、導かれるように大きな蔵に入ったところ
 大勢の人形たちが並べられている場所だったというお話です。
 めっちゃ怖かったそうですが、特に目立った心霊現象はなかったようですね。

 

③「とにかく俺の住んでいる古民家に出る!」

 こちらはなんと現在進行形のお話です。
 お住まいの古民家の二階のある部屋にだけ出るそうです。

 それを黙ってご友人を泊まらせたところ…ご友人真っ青!!!
 つまり、誰でも体感しちゃうくらいの霊現象が起こるそうです。

 電化製品勝手に点いちゃう現象(これ名前ありましたよね?)もあるそうです。
 ですが、今もお住まいということは命の危険はないのかな?と。
 二階にだけ…というのはその土地(空間)についていることが多いそうです。

④古民家あるある残置物にヤバいものがまざっていた

 こちらはお寺に供養してもらったそうです。(お人形だったそうです)

以上の点から…
「古民家に出る霊はご先祖など見守り系くらい」

「古民家で出る霊は、残置物につきていることはある」←人の念が残ってるのかと推察

「古民家ではなくその土地についてしまっていて出るのでは」←地縛霊ですね。

 

という話になりました。

沢山の古民家を見てきた建築士の皆様も恐怖体験は噂話程度しかないそうです。

そもそも呪われた家が大事に現存するはずもなく、どこかの時代で壊されていたり
持ち主が亡くなって存続不可能になっているのでは?という推論を皆で導き出しました。

つまり、古民家には出ない!

出るのは大概は廃墟だよね~ということで
最後はなぜかヤバいトンネルの話をKさんが披露し、
平和に(?)会はお開きとなりました。

ご参加くださった皆様ありがとうございました。

というわけで、
古民家購入をご検討の方は、ご安心!
古民家めぐりのお好きな方もご安心を!!
むしろしっかり丁寧に暮らして次世代に安心安全に引き継いでいきましょう♪

「そもそもラップ音とかしとかしても木材が生きてる音だな~くらいにしか思わないよね~」
が古民家好き仲間の総論でありました。
うん、家が元気な証拠です!!!

文系の古民家建築勉強法?

昨日「古民家鑑定士」の試験についての経験をざくっと時系列でお話しました。

今日は、もうちょっと突っ込んだ内容を書いておきたいと思います。

 

ずばりド文系の私が、理系の領域である建築について学んでみて

手こずったこと、理解に苦しんだことなど…についてです。

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142230j:plain

 

古民家鑑定士のテキストは、昨日もご紹介しましたこちら↑

川上幸生著「古民家の調査と再築」

発行は「一般社団法人 住まい教育推進協会」で、

古民家鑑定士だけではなく、同協会認定資格の

・伝統再築士

・古材鑑定士

・新民家プランナー

また、一般社団法人 全国古民家再生協会 認定資格

・伝統的構法による木造建築物状況調査技術者

一般社団法人 伝統構法耐震評価機構 認定資格

・伝統耐震診断

のテキストでもあります。

それぞれのチャプターにより使い分けしている構成です。

 

ただのテキストというだけでなく、古民家の専門書としてよく出来ていて

古民家建築や左官に詳しい建築士Kさん(古民家ルーム仲間)が

「古民家について最もまとまっててわかりやすい」と太鼓判を押す本でもあります。

 

確かに古民家の構法を学ぼうとするともっと細分化された著書が多い印象です。

それがこの一冊に基本的に必要な知識を網羅されていて、とても優秀だと思われます。

 

が、あくまでもそれは「建築の知識がそれなりにある場合に限り」と断り書きが必要です。

ド文系、古民家好きとはいえただの素人の私には「?」のオンパレード。

そもそも「この梁立派ですよね~」「この大黒柱もすごい!」なんて会話をしつつも、

梁が家のどの方向に張られてどんな役割をしているかなんて考えたことすらなかったのです。

「梁とは?」と聞かれて私の中にある知識はせいぜい

「屋根を支えてる立派な木材。地面と平行(水平)。立派な古民家では一本の木で通されていて、木材としても価値がある。経年によりぎゅっと目が詰まっていて堅くて丈夫」

くらいの漠然としたものなのですから…。

 

そもそもそんな私が古民家鑑定士の試験なんて受かるのかな?と半信半疑(?)でしたが、

逆に、今まで漠然としていた古民家について学んでみる機会だ!と考えて挑戦することにしたのです。

 

が、(再びの逆説)

テキストを読みだして建築用語に早速手こずりました💦

 

古民家とは、50年以上前に建てられた木造の建物と定義されていて

建築基準法が施行される前の建物を「伝統構法」、以降を「在来工法」ということなど

知識が整理されていくのが気持ちが良かったのですが、

「木造軸組構法」「木造枠組壁工法」など説明を読めばわかる用語はもとより、

「渡りアゴ」「甲乙梁」「折置き組み」「台持ち継ぎ」「登梁」など、自分で調べてみないと何のことやらわからない用語まで

初めて出会う言葉になかなかテキストのページが進まない状態になりました。

 

逐一建築のサイトで調べました。

(昨日ご紹介したサイトです)

 

また、テキスト内の図が常に一方向からばかりなので

「これが梁…梁は水平材…、柱は垂直材、軒は…?貫ってどういうこと?根太ってどういう向きなの?」と

脳内で3D化して考えてみても、それが正しいのかすらわからず。

(ド文系ですが、なぜか立体図形だけ得意なタイプなのですが)

 

「桁は建物の長辺方向に渡される横木であり、短辺方向に渡された横架材は梁という」

と言われても、門外漢には一読しただけではわかりません。
また図を見ながら脳内でその図を回転させてみて…
やはり私のその理解が正しいのかがわからないのでもやもやします。

 

(*一か所だけ斜めの構図もありますが、在来工法のさらっとした図のみです)

 

模型が欲しいところでしたが、斜めからの図も掲載されている本を別途購入しました。

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142438j:plain

 

↑こちらは、テキストにさらっとしか書かれていなかった仕口や継ぎ手、小屋組についても詳しく図解されていてオススメです。

在来工法の本なのですが、伝統構法にもつながる内容が多いですね。

(尾上孝一著「図解木造建築入門」井上書院)


こちらの本を見てみてようやく「あってた!」とか「勘違いしてた」ということがわかり、テキストの必要箇所を読破ずることが出来ました。

 

テキスト持ち込みOK試験なので、そこまで細かく理解していなくてもどうにかなるのかな?

とも思いましたが、

もやもやしていることは調べないと気が済まない性質なのと

「せっかくだからちゃんと知りたい」と思った故に、

七面倒な過剰な調べものも多かったと思います。


試験を受けてみて「テキストをザックリ理解で大丈夫」と思いました(笑)。

講習を受けるならば、尚更、多分大丈夫です。

 

逆に講習費を浮かしたいのであれば、テキストを自分で「ほぼ理解した」というくらい読み込んでおけばOKだとも思います。

以上がド文系の私が古民家鑑定士に挑むにあたって感じたことです。

 

ですが最後に、逆に文系だから気付いてしまった誤植もありました💦

(「惣村」に「そうむら」と読み仮名がついていたり。(そうそん〇))

テキストは日本の歴史や文化、環境問題、更には家屋のメンテナンスにも話が及んでいて

改めて伝統構法の良さを確信できるような良書です。

古民家だけではなく、自分の住まいである建物について、いかに無知だったかも思い知らされました。

 

建物をきちんと知っていれば、自分にあった住まい選びにも役立ちますし、

よく来る「屋根大丈夫ですか?」とか「壁の塗り替え時ですよ」という訪問販売にも太刀打ちできるかと思います。
(本当に多いですよね!これを書いてるたった今も「屋根が数枚反り返ってますよ」という不安押し売り商法の人が来ましたよ。おっさんが気付くくらいなら、自分でも気付くわ!)

日本人は古くから伝わる日本独自の建物の良さをもっと知るべきだと思いました、改めて。

 

古民家鑑定士の資格を取ってみた件!

自他ともに認める伊勢好きの私ですが、

そもそもが古民家好きです。

 

その古民家好きが高じて、音声SNSのCLUBHOUSEで今年の2月から

「古民家好きによる古民家好きのための古民家情報交換会」というルームを

毎週土曜日に開催していまして、

そのルーム(コミュニティ)を通して全国の古民家好きのお仲間が沢山出来ました♪(感謝)

ある日のこと、古民家好き仲間の建築士のKさんとYさんが

「えいさん!古民家鑑定士の資格一緒に取らない!?」と

けっこくなハイテンションでお誘いをしてくれました。

その検定名は知っていたのですが、建築士の方しか取れないと思っていたのですが、

二十歳以上の古民家に興味がある人なら誰でも受験可とのこと。

でも、私の古民家好きは素人目線のもので、きちんと勉強をしたこともないし、無理でしょう!??
と伝えたものの、話題が更に盛り上がりその時にいたメンバーが数人

「自分も受けたい!」と名乗りを上げ…

まるでテレビの資格取得番組のようにノリと勢いで「皆で試験を受けよう!」ということになりました。

(本当に調子に乗りやすい自分です。笑)

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142230j:plain

↑こちらがその専門の教科書です。送料込み9000円(!)

 

オンラインで見てみたら売り切れていたのですが、

その場で建築士のMさんが「手元に6冊あるよ」と、送ってくれることになったのです。

しかも受験希望をしたのもちょうど6人。

神がかってる展開。

 

ここまでがほんの数十分かそこらの流れです。

もう、そうなるようにできていたように思えますよね。

しかも喋りながらもう皆、講習と試験の申込もしてしまいました!
(オンライン時代、こわい!!)

 

落ちいて「古民家鑑定士」という資格と試験について調べてみました。

 

この資格は「一般財団法人職業技能振興会」が出していて、

受験資格は前述もした通り

「20歳以上。

 古民家や古材・古瓦など伝統的な建築や資材に興味のある方ならどなたでも受験していただけます。」

とのことです。

 

試験はテキスト持ち込み可

選択式(マークシート)60問(制限時間50分)
合格率は80%くらいのようです。

 

試験内容は「総論」「伝統」「在来」各20問でそれぞれ14問以上正解で合格。
ただし、総論が合格に達していないといけません。
「伝統」「在来」共に合格ならば1級、

どちらかが合格ならば2級、というシステムです。

 

コロナ禍なので、オンライン講習&試験が受けられるとのことで

沖縄のRさん福岡のYさんと「同じ日に受けよう!」ということになりました。
ちょっと楽しくなってきました(笑)。

一般財団法人職業技能振興会

f:id:itoshiya8ise:20210831142303j:plain


受験費用は…受験料(9,000円)+講習費(14,000円)→ 合計 23,000円

+テキスト代9,000円…となるわけで合計32,000円。

 

個人的には「高っ」と思わなくもないですが、専門資格なので、そんなものでしょう💦

ところで、古民家鑑定士になると何が出来るかといえば…

その名の通り古民家の鑑定が出来ます。

 

ですが、もちろん一人でいきなり鑑定出来るようにはならないので、

各地域で講習(1回5,000円らしい)が受けられます。

 

また、協会員になると古民家を通じた活動が更に出来るような仕組みのようです。
(入会金100,000円+年会費60,000円)

建築や不動産、地域の町づくりに携わる人ならば入ると良さそうな雰囲気です。
(自分は当面は入らないかな?と)

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142438j:plain

 

さて。

早速テキストと共に古民家の勉強を始めました。

6月7日から勉強スタート。

テストは7月14日です。

 

一応、元塾講師なので、勉強計画を立ててみました。

まず2週間かけて、わからないところは調べながらじっくしと読み込む(1回目通読)。
次の10日で記憶&更に不明点を確認する(2回目通読)
最後の1週間で知識を定着させる(3回目通読)


ところが。
建築初心者の私、次々に出て来る建築用語に「?」の連発。

 

こちらのサイトにお世話になりました。

(図書館に行かなくて済むこの時代に感謝!)

建築用語集−現場で使える建築用語

京町家改修用語集

 

更にこちらのテキスト、建築士さん目線のためか図がある一定方向からしか書かれていないため、

頭の中でその図を3D化してみても、それがそもそも正しいのかがわからず…。

「建築模型が欲しい~」という有り様。

本当に模型が付いてる建築の本を買おうかとも思ったのですが、

↑の本を購入しました。

斜めからの図や、木の組まれ方が細かく書かれていて、まさに知りたかったポイントを理解することが出来ました。

 

あとは、今まで見てきた古民家を脳内再生しながらテキストを読み込みました。

それでも記憶が曖昧過ぎることが多く「江戸たてもの園」に行き、古民家実見して来ました。

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142406j:plain

 

そして、いよいよ試験当日。

ZOOMでの講習の後に試験です。

講師の先生は愛媛の方でした。

沖縄の友人と愛媛の講習を聞く…めっちゃ今のご時世っぽいです。(ちょっとわくわく)

講習の内容はというと、さすがにあの厚いテキストの内容全てを網羅することは難しいので

テストで出るポイントを示唆してくれるような感じでした。

(ぶっちゃけ、ちゃんと勉強してたら受けなくても大丈夫そう。

 友人の友人の建築家の大御所の先生はぶっつけ受験したそうです。)

 

オンライン講習から現地講習に切り替えたYさんに聞いたところ、

現地講習では協会の成り立ちや活動についてなどのお話も聞けたそうです。

 

(オンラインでも資格取得後の鑑定士の活動についてのお話はありましたが。)

 

テストは、オンラインなのでアンケートフォームのよう!
昭和世代としては、集中しづらかった感が…(笑)。

 

現地受験のYさんはマークシートで「しっかり丁寧に塗ってね!」と講師の先生から再三声掛けをされたらしく、時間が足りなくなったとのこと。

 

試験は1問に1分もかけられないので、テキスト持ち込みとはいえ

どこに書いてあったかな?と探してしまうと時間がなくなってしまいます。 

そう思って、けっこう慌ててハイペースでこなしたので時間は余ったものの、

見直してたらミスが多くて…(笑)。

 

テストは(これ書いてもいいのかな?ネタバレですが)、ひっかけ系です。

自動車免許の問題に似ていますね。

個人的にはめっちゃ苦手な形式なので、いっそ記述の方が有難いくらいです。

ですので、終わったあとの手応えは「微妙。落ちてても受かってても驚かない」という気分でした。

 

結果は…

 

f:id:itoshiya8ise:20210831142338j:plain

 

見事に1級で合格しました~!

 

合格発表はオンラインでしたが、後日合否の案内も来ました。
紙面では点数も教えてくれまして

「総論18点 伝統17点 在来19点」。

 

8月10日に合格発表、

8月30日に資格のカード(認定証)が来ました。

 

古民家鑑定士は地区ごとの活動が多くて、

私は三重に戻れたら何か参加したいな~という感じでいますが、

これで対外的に古民家愛を少しは証明出来るかな?と黒い下心を抱いています。


古民家鑑定士にご興味のある方は、こちらまで…

古民家鑑定士試験情報 – 一般財団法人職業技能振興会

 

リベンジ企画!ブラタモリ鑑賞会のお知らせ【2021.6.12.放送予定】

【イベント告知】

ブラタモリ案内人の皆様と伊勢ブラタモリ鑑賞会!(リベンジ)

6月12日に再放送が再々々決定しました

ブラタモリ伊勢編を 豪華案内人の皆様とお喋りしながら鑑賞!

 

伊勢好き、町歩き好き、歴史好き、町歩き好きの皆様には

またとない豪華賢覧なイベントです!

 

ZOOMが繋げればどなたでもご参加は自由です。

スマホからでもZOOMアプリを使ってご参加できます)

 

*後日YOUTUBEに上げますので、お顔を出したくない方は  

声のみ参加OR仮面をかぶってご参加ください!

 

ブラタモリ案内人✨

 伊勢町歩き・千枝先生(同朋大学講師・研究員

 駅と鉄道等・福原先生(テレビでお馴染み近鉄名物広報マン)

 神宮御師邸・丸岡さん(18代目丸岡宗大夫)

 

豪華なゲストの皆様にご参加を快諾いただき、感謝です✨

 

*前回は地震、前々回は緊急事態で放送延期が続いている曰くつき(!?)のこの伊勢編。

 関係者は「今回また何かが!?」と戦々恐々ですが、

 何かありました際には、座談会として開催したいと思います。

 

皆様のご参加を楽しみにしています!

 **********

ブラタモリ案内人の皆様と伊勢ブラタモリ鑑賞会

2021年6月12日 07:30 PM

(注;当日ON TIMEにご入室・アクセスしてください。

 事前の予約やアクセスはご無用です。)

 

Zoomミーティング https://us05web.zoom.us/j/82296895961?pwd=R1Ftemx3UTNJSjc1eFZYVHEvL0wvUT09

ミーティングID: 822 9689 5961

パスコード: rPaQv8

 

【定員100名】

【参加費不要】

【非営利イベントです】