伊勢河崎ときどき古民家

伊勢と河崎の町と神社と古民家と好きなものに囲まれた日々のコラムです

御師

【三重テラス】伊勢御師ウェブセミナー配信【お手伝いしてます♪】

【告知】 2021年3月3日(水)13:00時から 日本橋三重テラスにて 「伊勢参りに大きな役割を担う御師とは?」 ウェブセミナーを配信します♪ 伊勢の最後の御師邸を守る当代丸岡宗大夫 丸岡さんをゲストに 伊勢の「境界」筋向橋から丸岡邸までの道のりを ご案内い…

【YOUTUBE】御師とはなんぞや!??UPしました!

youtu.be YOUTUBEに新作をUPしました♪ 以前書いたこちらの記事を若干練り直した内容です。 itoshiya8ise.hatenablog.com そもそも「御師」って何? という以前に そもそも「御師」って何て読むの? というのが一般的な認識かな?と思いまして…。 はじめて「…

YOUTUBE はじめました!

皆さま、少々ご無沙汰しておりました。 そして遅れ馳せながら 新年あけましておめでとうございます。 昨年は結局1度も伊勢入りが果たせず…となりましたが、 昨年11月頃に、じわっと動きがありまして 今年は東京からリモートで伊勢を盛り上げて行こうと思…

【熊野詣】⑧伊勢神宮を救済した熊野比丘尼とは?

内宮界隈、おはらい町を歩いていて 長~い塀と立派な門の建物に気付かれる方は多いと思います。 「これ何かな?」と思いつつも、 入口は閉まっていますし、特に目立った看板もないですし 「お寺か何かかな?」くらいの感想で通り過ぎてしまう方がほとんどだ…

【熊野詣】⑥御師から考える熊野と伊勢の接点

数日前、当ブログ記事 【熊野詣】③伊勢路と紀伊路 - 伊勢河崎ときどき古民家 でも触れましたが、 近世(江戸時代頃)には、伊勢の御師と熊野の御師は共闘状態にあったのでは? と勝手に推測しております。 私的に考える根拠としては 伊勢路(伊勢神宮出発)…

【熊野詣】③伊勢路と紀伊路

昨日、一昨日とさらっと説明に組み込んでしまいましたが、 熊野詣のルートには、大きく2つ 伊勢神宮界隈からのルートである伊勢路と 京都・大阪方面からのルートである紀伊路があります。 伊勢路はその名の通り、伊勢の国(三重県)を通るコースで 紀伊路は…

【熊野詣】②熊野参拝の"先達”とは?~熊野の御師と伊勢の御師~

平安後期に上皇の熊野参拝が盛んになったことが、 「蟻の熊野詣」と言われる熊野ブームの火付け役となった… というお話を昨日しました。 熊野への参拝ルートには紀伊路と伊勢路の二つがありました。 いずれも難路ですが、より険しい紀伊路がメインルートとさ…

【古市街道】 自転車走破の道程⑤ ~古市参道街道資料館~

自転車で行く古市参道の旅もここでようやく中間点です。 まさに「街道」という住宅街を行く道と 鳥羽と松阪を結ぶ県道37号線の交わるところにあり、 一気に視界が開けます。 広い駐車場もありますので、 疲れた足腰を伸ばす休憩タイムにももってこいです。…

【古市街道】 自転車走破の道程① ~はじめに~

昨年、桜の咲き始めた頃、 かねてよりやってみたかった 「古市街道自転車走破」をいたしました。 古市は、伊勢参宮の面影を残す町で、 最盛期の天明(1781 - 1789年)頃には 妓楼70軒、遊女1000人、浄瑠璃小屋も数軒、というにぎやかさで 「伊勢参り 大神宮…

伊勢商人=ほぼ松阪商人の謎~山田と松阪の違いって何?

江戸時代に文化を作り上げるほどに隆盛した商人たち。 彼らのルーツは江戸以外が多かったのですが、伊勢出身の商人は特に多く『火事 喧嘩 伊勢屋 稲荷に犬の糞』 と江戸に多いものとして謳われるほどでした。 伊勢屋―伊勢出身の商人は大店も多かったのでその…

HOW TO GO伊勢~昔のお伊勢参り~②旅路編

御師華やかなりし頃、江戸時代。 太平の世の中、人々はお伊勢参りを楽しみました。 今日はその行程を垣間見てみようと思います。 ケース①江戸からの場合 日本橋を出発し、東海道を歩き陸路で伊勢を目指します。 エコノミーコースでも4貫500文(8500…

HOW TO GO伊勢~昔のお伊勢参り~①伊勢講編

昨日までは、御師のシステムについて考察してきましたが、 今度は檀那側から見たお伊勢参りについて考えて行きましょう。 御師や、伊勢に参った檀那衆から話を聞いたりして 「一度は行きたいお伊勢さん♪」となった人々。 御師の檀那の中には、以前お話しまし…

御師のお話⑧お土産編~伊勢参り勧誘のマストアイテムは伊勢の特産品

御師華やかかしり頃、各々担当地区に派遣された下級御師や手代たち。 人々に神宮の信仰を説きつつ、お伊勢参りを勧行します。 現在でも営業マンさんは手ぶらではお客様の元には行きませんよね。 駅前で広告をもらってもらうにもティッシュをつけちゃう日本で…

御師のお話⑦廃止後編~龍大夫と宇仁舘太郎大夫に見る明治以降の御師たち

明治4年御師制度は廃止されます。 当時の欧米思想から来る廃仏毀釈や神仏分離の流れから仕方がないものだったのかもしれません。(どちらも欧米が日本人から愛国精神と文化を排除しようとした悪法だと思っていますが) 今日は御師「龍太夫」と「宇仁舘太郎…

御師のお話⑥暮らし編~丸岡宗大夫に見る御師のお仕事ルーティーン

前回まで、御師の歴史に総体的に迫ってみました。 明治4年に御師制度は廃止され、現在は御師の名残はなくなりつつあります。 伊勢に唯一現存する御師邸、丸岡宗大夫邸。住宅街の中にその貴重な佇まいを見せてくれています。 普段は未公開の丸岡邸ですが、幸…

御師のお話⑤お金編~銀行マンとしての御師の顔

今日は再び「御師はツアコンではない」という話になります。御師は神官であり、神宮の営業マンであり、大会社の社長であったという話をして来ましたが、 ただの社長ではありません。銀行マンであり証券マンでもあったのです。 前回、御師の格付け表を上げま…

御師のお話④確立編~営業マンから大企業のトップへの変容

前回は御師の誕生についてお話しましたが、では、御師がどのように確立し繁栄していったのか?について今回はお話してみようと思います。 「伊勢神宮だけにある特別なことってなぁに?」と問えば、 「式年遷宮」とお答えの方も多いと思います。20年に一度…

御師のお話③誕生編~御師って元々どんな人たち?

伊勢神宮の御師の誕生は平安時代だと言われます。 平安時代といえば貴族(公家)文化ですよね。雅で太平というイメージですが、現在のように政治家(公達)たちの利権争いが激しい時代でもありました。 平安時代の神社と貴族(公達)との結びつきといえば、…

御師のお話②仕事編~御師はツアコンにあらず

よく「御師は日本初のツアーコンダクターです」と言われます。 確かに。 御師は檀那(お客)の旅のルートを案内し、宿を確保し、 伊勢に着いてからも過不足なく旅のお世話をします。 今で言うところのツアーコンダクターそのものですよね。 ツアー(お伊勢参…