【伊勢の寺社】 箕曲中松原神社 (伊勢市岩渕)
宇治山田駅を出て直ぐ。
駅の左向かいの角地に建つ、大きな境内が印象的な神社です。
うっそうと茂った神社の森は見事で、
ちょっぴり足を踏み入れがたい雰囲気すらあります。
入口となる鳥居ふたつありますが、
駅に近い赤い鳥居は、伊勢豊受稲荷神社です。
山田産土八社のひとつでもある箕曲中松原神社。
みのなかまつばらじんじゃと読みます。
元々、この地の古名が「美乃」「美野」や
勢田川の流れが曲がるところを意味する「水曲(みのわ)」「箕曲(みの)」とされており、
そこに由来するとも伝えられると、境内の御由緒にあります。
「中松原」も地名だそうです。
古来、「美野社」「中松原社」「大歳社」・などと称していたそうで、
現在の名前になったのは後世に入ってからだと言われます。
創建は未詳ですが、長徳3年(997年)の柏木社の註に
「柏木社在大歳社中松原」とあることからそれ以前の古社と推定されています。
境内は外観通り広々としていて
坂社などにも見られる大きな蕃塀があります。
境内社として、
伊勢豊受稲荷神社が建つほか、
樹齢800年を越えるとされる楠は、
皮膚の病にご神徳があるとされているそうです。
また白蛇が守り神として棲息しているとされるともいいます。
御祭神は、古社名にもあるとおり「大歳神」です。
また、
地護社、箕曲社、相社、柏木社、小田社、鏡宮、
十八柱の神が合祀されています。
この合祀は明治期に行われたもので、
倭町の神落萱神社、他4社、
勢田町の山神社、他3社、
岡本町の五日蛭子社、他7社、
桜木町の櫻木社、中之町の御岩社、他5社、
古市町の長峯社、他2社、久世戸町の菅原社、
境内社5社、箕曲社を合祀しています。
またその後に、
尚古市町の長峯社、
倭町の神落萱神社、金刀比羅社を分祀しています。
この神落萱神社、金刀比羅社は倭姫の陵墓のそばに置かれている神社ですね。
この箕曲中松原神社も、他の山田の産土の神社と同様に
宝物として獅子頭が納められています(2つ)。
産土神として、生活、商い、勉学全てを司るといい、
氏子の幸せを見守ってくれている神社です。
宇治山田駅を御利用の際には御参拝してみてはいかがでしょう?
同じ並びのマーケットの入口のぱんじゅう屋サンや
角を曲がった伊勢うどんの「ちとせ」さんなど、
伊勢の御当地の味も楽しめるエリアでもありますよ。
(やはり神社のそばという御利益もありそうな…)