伊勢河崎ときどき古民家

伊勢と河崎の町と神社と古民家と好きなものに囲まれた日々のコラムです

【125社めぐり】 摂社 坂手国生神社

 内宮 摂社 坂手国生神社 (さかてくなりじんじゃ)

御祭神 高水上神 (たかみなかみのかみ)

所在地;三重県度会郡玉城町上田辺 字大山田二144-1

 

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度会の主動線・サニーロード(国道530号)からすぐ、

平行して山へと入る道の半ば、

その名の通り坂にあります。

 

道沿いに入口はあるのでわかりやすいです。

印象的な石段をゆったりとまた上ります。

 

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「この神社は潮尾崎(うしおざき)の池と道をはさむ、

 小高い丘に坂のあたりにあり、社名の由来といわれる。 」    

と、 神宮会館HPには紹介されています。

 

ただ、近世に再興される頃には社地が不明だったため、

複数の候補地が挙げられていたと言います。

上田辺の薬師堂の建つ丘が旧社地であるという説

(外宮神職国学者の御巫清直による)などがあるようです。

 

写真↓は潮尾崎の池を神社手前の道路から見たところです。

こちら側(神社側ではない方)は竹藪になっています。

 

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御祭神の高水上神はこの地方の灌漑用の水を守る神とされます。

潮尾崎の池など複数の池があり、灌漑に使われてきたことを示すと思います。

 

外城田川(寒川)を遡ってきた倭姫命高水上命が出迎え、

「田上神田」を献上したことから、坂手国生神社が祀られたという伝承です。

明治維新までは「田上神田」という内宮の御料田がこの周辺にあり、

毎年18俵の米を納めていたそうです。

 

神社のある山からは水田も見下ろせます。

(写真↓)

この辺りが「田上神田」だったのでしょうか?

(未検証です)

 

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さて、高水上神大水上神の子とされ、

同じ玉城町内にある末社・小社神社(おごそじんじゃ)にも祀られています。

こちらも水の神とされていますが、この小社神社には雨乞いの風習があります。

 

高水上は、水瓶の神かもしれませんね。

山の上から灌漑の池にもたらされ貯められた水、

天に貯められて地上に降り注ぐ水、

貯めておいた水を農耕に使うイメージが沸きます。

 

潮尾崎の池は、

「町内最大の潅漑用水池。

  内宮祢宜・荒木田氏がこの池の水を潮になぞられた事から名付けられた。

  池の周辺には古墳がある。 」

と言います。

http://www.mpearl.com/c03/ha_ta11.html

 

もしかすると、この池から水が少なくなると

雨乞いが行われたのかもしれませんね。

 

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境内は石段を上りきると目の前に社殿が待ち構えてくれます。

「高」水上の名の通り、

高みから山の下の池や水田を見守っていてくれているようです。

 

山の上だからなのか、

苔の美しい階段を上って来た感慨があるからなのか、

両脇の緑が自然な姿だからか、

特にすっきりとした印象です。

 

ここから下りの景色もまた清清しさがあります。

(写真↓)

 

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地元では「さかだいさん」と親しまれているそうで

毎月1日と15日に参拝を行われたり、

「白石神事」が9月9日に行われたりと信仰の厚い神社で、

前は近隣商店で鉄製の小型鳥居を買 い求め

社頭に納める風習もあったと言います。

坂手国生神社 - Wikipedia

 

社殿の辺りの清清しさや、

掃き清められた長い石段からも

そうして大事に愛しまれている思いが伝わって来ますね。

 

こちらの石段を上がっていく趣は素晴らしいので

是非訪れていただきたい摂社さんです。

 

(2019.10.23.参拝)

 

 


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