伊勢河崎ときどき古民家

伊勢と河崎の町と神社と古民家と好きなものに囲まれた日々のコラムです

河崎の折衷的美学について

東京から伊勢に…とお話するとお客様方に「何で伊勢に?」とよく聞かれました。
そして伊勢の人には「何で河崎に?」と。

 

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実は河崎って、あんまり伊勢近郊の人にはウケが良くないんです(涙)。
その理由は私見ながら考察出来たり、色々感じるところがあるのですが、

まず第一に魅力が伝わっていない!!!

 

というわけで、東京っこ目線で見た河崎の魅力についてこのブログでは語り続けて行きたいのですが

今日は、私の感じる河崎の美学についてお話したいと思います。

 


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河崎は上の写真のようにとてもフォトジェニックな古民家を内包する町。
ですが、

おかげ横丁やおはらい町のような突出した観光地ではなく、

古民家だけがずらーーーっと立ち並び畏敬の念と近寄りがたさを感じるような町並みでもなく…。

 

「全部古民家の町なら価値があるかもしれないけど、こんな中途半端じゃ…」

とおっしゃる町の方もいらっしゃいますが、そこが河崎の他にはない良さなんです。

中途半端ではなのです。それは、良い意味で「折衷の町」なのです。

 

お店だけではなく、民家もある。
これがまず、折衷。

 

古くは江戸末期に建てられた蔵から最近建てられたモダンな住宅まで、

それが集まる河崎の町並み。

まさしく、折衷!

 

お住まいの皆さんも

ずっと河崎の町と共に生きていらした代々の河崎民の方、
河崎以外の伊勢市から河崎に移って来られた方、
私のように県外から河崎に惹かれて集まってきた人々…。

これまた折衷!!

 

河崎には町並みを保存する「町づくり衆」というNPOがあります。
そちらのTさんが
金継ぎの町
と河崎を表現なさった時に、それだ!と思いました。

欠けてしまったお茶碗を繋ぎ合わせるために金を使い、

その金の継ぎ目模様が加わることで新たな魅力を増していく…。

 

ここ近年は移住の人が増えて来ていると思います。
(特に関東から。関東民はお客様とお話してても河崎にハマってしまう方が多い印象です)

これは、河崎の人たちがそれだけ住みやすい環境を作ってくれているということだとも思います。

 

肩肘張らずに自分が自分でいられる雰囲気。

どんな人でも大らかに受け入れてくれる住民の皆様。

きちんと生活があって今も行き続けている町並み。


河崎は飾られた町ではない生きた古民家の町です。

 

最近は外国人観光客さんも河崎内のゲストハウスに滞在される方が増えています。
多分、外国の方にしたら、すごく面白い町だと思うんですよ。
様々なスタイルの家や店が見られるし、その生活まで垣間見れる…。
なかなか少ないと思います。

 

折衷の町。
金継ぎの町。

この言葉、流行らないかな?


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