【熊野詣】⑤伊勢路コースとは?
熊野へ参るには
紀路と伊勢路のどれ近し どれ遠し
広大慈悲の道なれば
紀路も伊勢路も遠からず
と平安末期、後白河上皇の勅撰集の中でも謡われたように、
江戸時代から、お伊勢参りの後に伊勢路を通って熊野詣が行われるようになったといい、
「伊勢へ七度、熊野へ三度」と言われ、
(↑熊野古道伊勢路より拝借)
伊勢路のスタート地点である田丸で巡礼衣装に着替え、熊野三山を目指したそうです。
熊野古道らしい石畳や竹林はもちろんのこと、
峠から熊野灘を一望できるコースや、
日本一ともいわれる棚田を望むコース、
熊野川の参詣道など、多彩な風景を楽しめるのが特徴です。
熊野古道伊勢路 全17コース|初めての熊野古道「伊勢路を歩く」
現在も紀伊半島は雨が多い地帯ですよね。
そのために石畳が用いられたようです。
藩政の諸政策を進める中で街道の整備を重視し、
和歌山から新宮までの「紀伊路」に伊勢までの「伊勢路」を加えて、
熊野街道として本格的に整備したといいます。
これには政治的な交通路としての活用も見越されていたようです。
紀州藩により整備された一里塚が残っている個所もあるそうですよ。
詳しいコース案内はこちらが細かく紹介してくれています。
私も車を使いつつ、熊野に向かったのは勿論伊勢路でした。
が、途中大雨で古道を通ることは断念…。
その前に、初めて熊野詣をしたいと思った直後には台風で那智の滝への道が断絶。
多雨地帯とはいえ、なかなか思うように行きません(苦笑)。
これは腰を据えて紀伊路の旅に挑み直せと熊野の神々に言われてるような気がします。
その旅程はいずれまたご報告できる日が来るといいなぁ、と思いつつ…。
この伊勢路―伊勢と熊野を詣でるという流れと
熊野伊勢の両御師の関わりについて
明日は考察してみたいと思います。